吉徳 × F:NEX『日本人形フィギュア』第9弾は初音ミク
イラストレーター・藤ちょこ氏による描き下ろしイラストをもとに初音ミクが、可憐で美しい日本人形フィギュアになりました。
人形の老舗である吉徳とのコラボレーションで実現した、日本人形姿の初音ミク。イラストを忠実に再現した表情は、光をうけ多彩な輝きを放つ宝石のような瞳、うっすらと朱が入った頬と桜色の唇で、穏やかな印象になるようにこだわりました。衣装もイラストの再現にこだわった他、随所に日本の伝統技術を注ぎ込み、日本人形の世界観を奥ゆかしく表現しました。
フィギュアも日本人形も「顔が命」。
日本の文化・伝統をまとい、すべてにこだわり作り込まれた初音ミクをお手元に。
市松人形師「山崎明咲」氏の手による衣装原型
衣装原型は、市松人形師「山崎明咲」氏による制作です。氏は、典型的な着物のラインにこだわらず、ドレスの要素を加えることで、裾回しを中心とした着物のラインをスマートに表現しました。
フィギュアならではのボディラインを活かし、着物のフィット感と綺麗なドレープを融合させ、藤ちょこ先生が描いた原画を、忠実に立体化しました。
「山崎明咲」氏 プロフィール
美術工芸高校の彫刻科、服飾専門学校のスタイリスト科を卒業。
造形会社勤務を経て、フィギュア・玩具の原型師となる。
その後、市松人形の魅力に触れ、市松人形職人「藤村光環」に師事。
修行期間を経て独立し、市松人形制作を生業として活動するようになる。
数々の展示会に参加する傍ら、テレビ番組出演もこなす。
海外との交流もあり、ドイツ、アメリカ等での展覧会へも参加。
・2006年 市松人形師「藤村明光」(現「光環」)に師事、以後数々の展示会に参加し始める
・2009年 「山崎明咲」として独立
・2010年 都内百貨店にて個展開催(以後恒例となる)
・2012年 市松人形「啐啄の会」結成。
同会主宰「にんぎょう うらら展」に企画・運営・参加(以後恒例となる)
・2013年 十の異業種江戸職人グループ「もの型り」を結成
藤ちょこ先生が描いた原画を忠実に表現した、伝統の技、京都の型友禅
藤ちょこ先生が描いた原画を忠実に表現するため、振袖部分の生地は、縫製ラインをまたいでも柄同士が繋がるよう、デザインの試作を繰り返しました。また、金の箔押しを施すことで、きらびやかな金の照りも表現しました。これらの生地は、京都の老舗織物商『西村庄治商店』が京都の友禅工場にて染め上げました。
一般的な友禅は、白生地の上に柄を彫った型を載せ、その柄部分のみを1色1色染色していきます。1色につき1型使用し、それを複数回繰り返すことで、1枚の絵柄を浮かび上がらせます。そして、蒸すことによって色を定着させ、水洗し、皺を伸ばして仕上げる、という工程を経て完成します。
今回の場合、緑の振袖は12色、青の振袖は11色使用して染色しております。
手間と時間を注がれて染め上げられた生地は、独特の深みのある色合いを放ちます。
「西村庄治商店」とは
1828年(文政11年)京都室町に、美術織物商として創業。
和柄生地に特化したユニークな生地メーカーとして、現在に至る。
代々老舗として培ってきた古き伝統を、伝統美の世界の中でのみ生かすのではなく、現代の様々なライフシーンの中で、新鮮なデザインモチーフとして提案し、時代のニーズにあった商品を提供し続けている。
藤ちょこ先生が描いた原画を忠実に表現した、絢爛な伝統的織物、金襴
金糸や銀糸、金銀箔を織り込んだ伝統的織物である、金襴。
藤ちょこ先生が描いた原画を忠実に表現するため、京都の代表的な織物商「伴戸商店」が、1から試作・調整しました。
高密度で織り上げることで、小さいながらも実際の帯地のような厚みを持ち、鮮やかな振袖姿を引き締める、艶と質感のある絢爛な生地となりました。
「伴戸商店」とは
1947年の創業以来、金襴専門の製造卸として終始一貫。
主な用途として人形、衣裳、小物袋物を中心に、時代のニーズに応える商品を提供し続けている。
ジャンルを超えた新感覚のコラボレーションを可能にする素材を、京都・西陣より発信。
日本文化における「初音」
「初音」とは本来、その年初めて鳴く鳥や虫、特に鶯の声を指す言葉です。
人形の世界においては、これを転じて、新年に初めて楽器を演奏する、おめでたい様子を指します。鶯を片手に乗せ、今にも美声を奏でそうな様子。本商品は、そんな奥ゆかしい姿を丁寧に表現しました。